参院選の特定枠とは?得票に関わらず優先当選する仕組みと導入の真相
制度スタート以降、特定枠の活用手法は政党によって大きく分かれています。
自民党は本来の目的通り、合区対象となった県の候補者を処遇する「地方救済」として特定枠を活用しました。2019年参院選では三浦靖氏(島根県)らを特定枠に指定して確実に議席を確保させ、2022年参院選でも地方代表や専門分野の候補者を優先枠に配置しています。
一方、全く異なるアプローチで世間を驚かせたのがれいわ新選組です。同党は2019年参院選において、特定枠の1位にALS患者の舩後靖彦氏、2位に重度障害を持つ木村英子氏を擁立しました。党の得票数によって2議席を獲得し、両名が優先当選を果たしたことで、国会議事堂のバリアフリー化が進むなど社会に強烈なインパクトを与えました。さらに2022年参院選でも重度障害当事者である天畠大輔氏を特定枠で国政に送り出しています。
このように、地方議員の議席保障という当初の狙いを超え、「街頭演説や全国行脚が困難な社会的マイノリティの当事者を確実に国会へ送るツール」としても機能する実態が生まれています。