地震雲とは?大地震の前兆とされる噂の真相と気象庁の見解を徹底解説
空に異様な形状の雲が現れた後、偶然にも数日以内に地震が発生したという体験談から、「地震雲」は大地震の前触れとして古くから民間伝承やネット上で語り継がれてきました。「地殻変動による電磁波が大気中の水蒸気に影響を与えて雲を形成する」といったメカニズムがまことしやかに主張されるケースも少なくありません。
しかし、現代の地球物理学および気象学において、地震雲の存在を証明する科学的根拠は一切存在しません。電磁波が地下から放出されて上空の雲を特定の形に変形させるという仮説についても、観測データや物理モデルによる再現性が確認された事例はなく、科学界では否定的な見解が定着しています。
日本は世界有数の地震多発国であり、マグニチュード3〜4程度の有感地震は国内のどこかで毎日のように観測されています。つまり、珍しい形の雲を見た後に「数日以内に日本のどこかで地震が起きた」としても、それは単なる偶然の一致(認知の偏り・確証バイアス)に過ぎないのが実態です。