東京カテドラル聖マリア大聖堂の真相と見学完全ガイド2026
東京カテドラル聖マリア大聖堂(カトリック東京大司教区関口教会)の最大の魅力は、打放しコンクリートとステンレススチールが融合した前衛的な建築意匠にあります。設計を手がけた丹下健三は、1964年東京五輪の国立代々木競技場とほぼ同時期に本聖堂の設計を担当しました。1945年の東京大空襲で焼失した旧木造ゴシック様式聖堂の再建プロジェクトとして、ケルン大司教区の支援を受けて1964年に竣工した歴史的経緯を持ちます。
構造力学の極致とも言えるのが、8枚の双曲放物面(HPシェル構造)をほぼ垂直に立ち上げた設計です。底部では菱形を描くフロアが、高さ約39.4メートルの頂部へとせり上がるにつれて十字架のトップライト(天窓)を形成します。内部に一歩足を踏み入れると、柱が一本も存在しない広大な大空間が広がり、コンクリート壁面の陰影と天頂のスリットから差し込む光の筋が訪れる者を圧倒します。建築構造家・坪井善勝との協働によって実現したこの空間は、モダニズム建築と宗教的崇高さが見事に結実した到達点と評価されています。