エヴァ新劇場版「第9の使徒」の正体|アスカ侵食の真相と呪いの全貌
第9の使徒侵食事件を巡っては、ファンの間で長年いくつかの誤解や憶測が飛び交ってきました。その最たるものが「アスカは使徒の侵食によって即死したのではないか」「最初から3号機には使徒が仕組まれていたのではないか」という仮説です。
公式設定資料が示す事実は異なります。使徒の侵食プロセスは物理的な破壊工作ではなく、生体神経回路のハイジャックでした。アスカ自身の生体反応はエントリープラグ射出限界点を超えてもギリギリの状態で維持されており、初号機が噛み砕いたのはプラグの司令ユニット部であって、プラグ深部に押し込められたアスカの肉体そのものが完全に粉砕されたわけではありませんでした。劇中終盤でリツコが「肉体的な損傷は驚くほど軽微だが、精神汚染濃度の深度が危険域にある」と報告している通りです。
また、なぜアスカが使徒の猛烈な精神汚染を受けながら自我を保ち、生存し得たのかという点については、完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で明かされた「式波タイプ」のクローン人間という出自が深く関係しています。人為的に造られ、過酷なパイロット適性試験を勝ち抜いてきた強靭な遺伝的プログラミングと個体としての頑強さがあったからこそ、彼女の魂は完全な崩壊を免れました。