国宝・風神雷神図屏風に隠された衝撃の謎!宗達と光琳の決定的な違いとは?
ネット上の旅行記やSNSで頻繁に見受けられるのが、「建仁寺へ風神雷神図を見に行ったが、本物ではなかったのか」という困惑の声です。現場を徹底取材すると、文化財保護と観光公開のせめぎ合いから生まれた、極めて高度な現代的ソリューションの実態が見えてきます。
結論から申し上げますと、京都・建仁寺の大書院で常時公開されている『風神雷神図屏風』は、キヤノンと特定非営利活動法人京都文化協会が進める「綴(つづり)プロジェクト」によって制作された超高精細複製品です。ガラスケースなしで畳敷きの空間に置かれ、自然光の中で間近に鑑賞できるだけでなく、写真撮影も許可されているため、多くの来訪者が本物と見紛うほどの完成度を誇っています。
では、宗達が描いた国宝の本物はどこにあるのか。正解は「京都国立博物館」の文化財保存施設に寄託・保管されています。国宝指定の絵画は文化財保護法および文化庁のガイドラインにより、年間における公開日数が厳格に制限(原則年間60日以内)されており、光や温湿度変化による劣化を防ぐため厳重に温存されているのが実態です。
一方、尾形光琳による重要文化財の『風神雷神図屏風』は、上野の「東京国立博物館(トーハク)」が所蔵しています。こちらも常時展示されているわけではなく、本館の日本美術展示や特別展において、秋口などを中心に数週間から1ヶ月程度の日程で限定公開される運用となっています。本物を肉眼で捉えるためには、各博物館の展示スケジュールを事前に緻密に逆算しておくことが不可欠です。