和歌山に空港がない」は嘘?南紀白浜の真相と関空が選ばれる理由
和歌山に空港がない」は嘘?南紀白浜の真相と関空が選ばれる理由とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。
歴史を遡ると、和歌山市近郊に独自の空港を建設しようという動きが皆無だったわけではありません。高度経済成長期からバブル期にかけて、地方空港の新設ブームが全国で巻き起こる中、和歌山県内でも紀北沖の埋め立て地などを活用した和歌山空港の建設計画が複数回検討された経緯が存在します。
紀北エリアに空港を求める声は、関西経済圏との接続強化や地元産業の活性化を期待する経済界を中心に一定の熱量を持っていました。しかし、1980年代後半から1990年代にかけて状況は一変します。泉州沖に24時間運用の巨大ハブ空港である関西国際空港の建設が本格化し、1994年に開港を迎えたためです。
関空は大阪府に所在するものの、和歌山県境までは目と鼻の先です。数百億円から数千億円規模の巨費を投じて紀北に新たな地方空港を造る必然性は完全に失われ、採算面や環境面からも妥当性を見出せなくなった結果、和歌山空港の新設計画は正式に立ち消えとなりました。関空を広域インフラとして共同活用する方針へと舵を切った判断は、現在の交通ネットワークの基盤を築く転換点となりました。