イラストレーターとフォトショップの違いをプロが徹底解説!初心者が後悔しない選び方
ネット上の情報やSNSでは、ツールの使い分けに関して一部で誤った認識が広まっています。初心者が陥りがちな代表的な3つの誤解を検証します。
誤解1:「Photoshopさえあれば全部作れるからIllustratorは不要」
これは初心者が最も起こしやすい誤解です。確かにPhotoshopにもテキスト入力機能や簡易的なベクター描画機能は備わっています。しかし、フォトショップで文字や図形を配置したデータを印刷所にそのまま入稿すると、ラスタライズ処理によって文字の輪郭が滲んだり、ファイルサイズが数ギガバイトに肥大化してPCがフリーズする原因になります。特に、印刷物の作成やブランドロゴの納品においては、Illustratorによるアウトライン化されたベクターデータが業界標準です。
誤解2:「Illustratorはお絵描き専用ソフトである」
名前に「イラスト」と付いているため、イラストレーターは絵師がイラストを描くためのソフトだと誤認されがちです。しかし実態は、「グラフィックデザインおよびDTP(卓上出版)の統合レイアウトソフト」です。雑誌のページ組版、フライヤー、ポスター、名刺、製品パッケージ、看板など、印刷物全般の構造設計において真価を発揮します。
誤解3:「Canvaなどの無料ツールがあればAdobeは不要になった」
近年Canvaなどのブラウザベースツールの機能向上が著しいのは事実です。しかし、商業印刷に必要な「トンボ(トリムマーク)の精密な設定」「特色(DIC・PANTONE)指定」「CMYK分解」「オーバープリント設定」「ベクターパスの完全なアンカー制御」などは、現在もAdobeの専売特許です。クラウドソーシングや制作会社での副業・受託案件では、納品形式が「.ai」や「.psd」に指定されているケースが9割以上を占めるため、プロとして収益化を目指すならAdobeスキルの習得は避けて通れません。