赤ちゃんが耳をしきりに触る理由は?病気のサインと見分け方を徹底解説
乳幼児が耳に手をやる行動には、明確な生理的メカニズムが存在します。臨床医や小児保健の現場報告によると、赤ちゃんが耳を触る理由は主に以下の6つのカテゴリーに大別されます。
第1に挙げられるのが、赤ちゃんが耳を触る眠気サインです。人間は入眠時に副交感神経が優位になり、深部体温を下げるために末梢血管を拡張させます。とりわけ頭部や耳の毛細血管に血液が集まり、耳周辺が熱を帯びてムズムズとしたかゆみや違和感を生じます。大人であれば無意識にやり過ごす感覚であっても、皮膚が薄く感覚が敏感な赤ちゃんは、無心に耳をこすったり引っ張ったりして眠気と戦おうとするのです。
第2は、生後3ヶ月から半年頃に見られる「身体認知」の発達です。自分の手を見つめるハンドリガードを経て、赤ちゃんは頭の横にある突起物、すなわち「耳」という自己の器官を偶然発見します。触ると面白い感触がする、引っ張ると引っ張られた感覚が伝わるといったフィードバックを確かめる「マイブーム」として触り続けるケースが頻繁に確認されています。
第3に、眠りにつく際や不安を感じた時に自分を落ち着かせる「自己鎮静行動(セルフスーシング)」としての役割です。お気に入りのタオルを握るのと同じように、耳たぶの柔らかな感触を確かめることで安心感を得ています。また、環境の変化や刺激過多によるストレスを和らげようと耳に手を伸ばす場合もあります。
一方で、見過ごせないのが物理的な不快感や疾患に起因するケースです。耳の穴へのホコリの混入、耳垢の詰まり、頭皮から耳介周辺に広がる乳児湿疹による耳のかゆみ、さらにはウイルス・細菌感染による急性中耳炎や、引っ掻き傷から生じる外耳炎の症状と原因が隠れていることも珍しくありません。