カラスの漢字「烏」と「鴉」の違いは?鳥から線が1本消えた衝撃の真相
カラスの漢字を学ぶ上で外せないのが、海産物の「烏賊(イカ)」になぜ鳥のカラスの漢字が使われているのかという謎です。
中国の古書『南越志』に記された故事によると、イカは海面にぷかぷかと死んだふりをして浮かび、それを死肉と勘違いして捕食しに舞い降りてきたカラスを、長い触手で海中に引きずり込んで食べたという伝承があります。この「カラスを欺いて捕らえる賊(泥棒・害敵)」という生態伝承から、「烏を捕る賊=烏賊」という漢字が成立しました。現代の海洋生物学的にはイカがカラスを主食にすることはありませんが、古代の人々の豊かな観察と想像力が生み出した当て字です。
また、日本神話に登場し、日本サッカー協会のシンボルマークとしても有名な「八咫烏(やたがらす)」は、『古事記』『日本書紀』において神武天皇を熊野から大和へ道案内した3本足の神鳥です。「咫(あた)」は古代の長さの単位(約18cm)で、「八咫」は非常に巨大であることを意味します。太陽の化身とされる三本足の霊鳥信仰(三足烏)が古代東アジアに広く存在しており、太陽の黒点をカラスに見立てた天文学的観察が起源とされています。