警察の時効で本当に逃げ切れる?海外逃亡の落とし穴と捜査の真相を徹底解説
「公訴時効を迎えたら、警察は犯人の目の前にいても逮捕できないのか」という疑問に対し、純粋な法理論のみで答えるならば「逮捕できない」が法的な正解となります。日本の刑事司法において、時効とは国家が持つ刑罰権を一定期間の経過によって消滅させる制度だからです。
根拠となる刑事訴訟法と公訴時効の規定(第253条以下)によれば、法定の期間が満了した事件について検察官は起訴(公訴の提起)を行うことができず、仮に起訴されたとしても裁判所は免訴判決(同法第337条)を言い渡さなければなりません。逮捕は起訴・裁判を前提とした身柄拘束手続きであるため、起訴できない事件について警察が被疑者を通常逮捕することは違法となります。
しかし、ここに最大の落とし穴が存在します。「自分が計算したカレンダー上の日付」と「法的に有効な時効完成日」は、決して同一ではないという点です。一般人が「もう〇年逃げたから時効だ」と自己判断して警察署に名乗り出たり、公の場に姿を現した瞬間、想定外の時効停止事由が発覚してその場で手錠をかけられた事例は枚挙にいとまがありません。