「これでいいのだ」の真意と哲学|赤塚不二夫の名言が心を救う理由
赤塚不二夫が放つギャグの根底には、幼少期の過酷な実体験が横たわっています。第二次世界大戦末期を満州で過ごした赤塚は、終戦後の過酷な引き揚げの過程で飢餓や暴力、身近な人々の死を幾度も目の当たりにしました。
理不尽に満ちた極限状態を生き抜いたからこそ、赤塚は「人生にはどうにもならない悲劇がある」という現実を骨身にしみて理解していました。だからこそ、悲惨な現実を嘆くのではなく、「どんな境遇であっても笑い飛ばし、生きていることそのものを肯定する」という強靭な人生観が形作られたのです。「これでいいのだ」は、命の重みを知る表現者が辿り着いた、究極の人間賛歌でした。