椎名林檎『罪と罰』なぜベンツを切断?歌詞の真相を徹底解説
『罪と罰』を語る上で欠かせないのが、映像監督の木村豊(Central67)らが手掛けた衝撃的なミュージックビデオです。路上の中央に鎮座する1台の白系オールドセダンが、縦に真っ二つに切断され、左右に開いたその間隙で椎名林檎が歌い上げる構図は、J-POP史に残る伝説的カットとなりました。
この車は演出用の小道具ではなく、椎名林檎自身が約20万円の中古で購入し、実際にプライベートで乗っていた愛車「メルセデス・ベンツ W114(通称:ヒトラー)」です。車検が切れ、維持が困難になったタイミングで「作品の中で劇的に葬りたい」という本人の強い意志により、実際の切断作業が行われました。
MVの撮影地としては、荒涼とした風景が広がる関東近郊の採石場跡地が選ばれました。剥き出しの土と曇天の下、真っ二つに割れた車の真ん中で、眉を剃り落とし革ジャンを着た彼女が不敵に歌い踊る姿は、当時の音楽シーンに「ポップスターの脱構築」として強烈なインパクトを与えました。