ミケランジェロの名作に潜む新事実!ダヴィデ像と天井画の謎
フィレンツェのウフィツィ美術館が誇るパネル画『聖家族(トンド・ドーニ)』は、現存するミケランジェロの数少ない板絵作品の一つである。絵画でありながら、そこに描かれた人物群像はまるで大理石から切り出されたかのような圧倒的な立体感を解き放っている。
ミケランジェロは生涯を通じて「自分は画家ではなく彫刻家だ」と主張し続けた。この作品に配置された聖母マリアの体をひねる複雑なポーズ(コントラポスト)は、平面の絵の具を使っていかに彫刻的なボリューム感を構築できるかという、彼の異様なまでの執念のあらわれだ。色彩の彩度をあえて高く保ち、明暗の境界線をシャープに刻む技法は、後のマニエリスム様式へと繋がる重要な転換点となった。