みぞゆうの意味と元ネタ|麻生元首相の誤読真相と未曾有の正しい使い方
「みぞゆう」という言葉が日本中に知れ渡った直接の契機は、2008年9月に発足した麻生太郎内閣における公式発言でした。当時、アメリカの大手投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻に端を発した世界同時不況、いわゆる「リーマンショック」が日本経済を直撃していました。
この世界的な経済危機への対応を迫られた国会審議の壇上において、麻生首相(当時)は事態の深刻さを強調するため「未曾有の危機」と言及しようとしました。しかし、原稿を読み上げる際、漢字の「未曾有」を「みぞゆう」と発音したのです。
一国の首相が国会という極めて公式な場で放ったこの誤読は、野党からの厳しい追及を受けるだけでなく、テレビのワイドショーや一般紙の報道で連日のように大々的に取り上げられました。さらに麻生氏は、前後の答弁や会見においても複数の漢字を読み違えたと報じられ、言葉の誤読そのものが内閣支持率を揺るがす政治問題へと発展していきました。
当時の国会会議録や関係者の証言を振り返ると、麻生氏本人は多忙を極める日程の中で官僚が作成した答弁原稿(いわゆる「振り仮名なし」のテキスト)を目で追いながらスピーチを行っていたとされます。首相就任直後の過密スケジュールと極度の疲労、そして「有」の漢字音である「ユウ」に引っ張られたことが、歴史に残る言い間違いを生み出した構造的要因と見られています。