なぜ川越にガウディ空間?「すぺいん亭」世界一パエリアの真相を徹底調査
店内に入った瞬間、誰もが言葉を失うのが、天井高約6メートルに及ぶ広大な空間を埋め尽くすガウディ風のモザイクタイル装飾です。アントニ・ガウディの代表作であるグエル公園やサグラダ・ファミリアを彷彿とさせる波打つ曲線、色鮮やかな破砕タイル(トレンカディス)、そして頭上に輝く幾重ものステンドグラスシャンデリアが幻想的な陰影を描き出しています。
この内装の驚くべき点は、専門の建築業者に丸投げしたのではなく、森田シェフ自らが一枚一枚のタイルを割り、セメントを練って壁や柱に貼り付けたハンドメイドの空間であることです。営業終了後の深夜や休日に気の遠くなるような作業を繰り返し、数十年をかけて拡張・進化を続けてきました。
重厚な錬鉄の装飾、スペイン直輸入のアンティーク家具、そして厨房から立ち上るガーリックとオリーブオイルの香りが合わさり、訪れた客はまるでマドリードやバルセロナの歴史あるタベルナにタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。