なぜ陸で崩れる?「世界一醜い魚」ニュウドウカジカの衝撃の真相と本来の姿
ネットの検索窓で常に上位に現れるのが、「ニュウドウカジカ 味 食用」という疑問です。果たしてあのブヨブヨとした肉体は食べられるのか、毒はないのか、そして美味しいのか――。水産関係者の試食記録や専門家による報告を紐解くと、意外な実態が見えてきます。
結論から申し上げますと、毒性はなく食べることは可能ですが、商業的な水産物としてはほぼ流通していません。水産物研究の第一人者である「ぼうずコンニャク」主宰の市場魚貝類図鑑や深海漁業関係者の実食レビューによると、その食味プロファイルは極めて独特です。
- 身の質感:身の大部分が水分とゼラチン質で満たされているため、加熱すると大量の水分が抜け落ち、体積が激減する。身質はタラやアンコウをさらに柔らかく水っぽくしたような独特の食感。
- 味わい・風味:魚特有の生臭さは意外なほど少なく、白身自体は上品であっさりとした風味。エビやカニを主食としているため、甲殻類由来のほのかな甘みと旨味を含んでいる。
- おすすめの調理法:刺身では身が締まらず水っぽさが際立つため不向き。水分を活かした「味噌汁」「鍋物」に仕立てると、プルプルとしたゼラチン質から濃厚で良質な出汁が出る。また、しっかり脱水してから揚げる「唐揚げ」や「天ぷら」にすると、外はサクサク、中はクリーミーなとろける食感となり、深海魚ファンからは珍味として評価される。
ただし、漁獲したとしても水揚げ直後からドロドロに融解し、可食部が極めて少ないため、市場で高値がつくことはありません。あくまで底引き網にたまたま引っかかった際、現地の漁師や研究者が実験的に食味を確かめる「幻の珍味」という位置づけに留まっています。