事務次官の凄さとは?大臣超えの権力と年収・熾烈な出世競争の真実
ネット上の掲示板やSNSでは、「2014年に内閣人事局が設置されて以降、幹部人事権を首相官邸に握られたため、事務次官は官邸のイエスマンに成り下がった」という言説が散見されます。しかし、これは現場の実態を半分しか捉えていません。
確かに、局長級以上の人事に官邸の意向(政治主導)が強く反映されるようになったのは事実です。しかし、政治家側には数万ページに及ぶ法律の整合性を検証し、複雑な行政手続きをミスなく稼働させる実務能力はありません。官邸が強力なリーダーシップを発揮しようとすればするほど、高度な専門性と組織統率力を持つ事務次官の補佐が不可欠になるという逆転現象が起きています。
単なる「官邸への忖度」だけでは組織は動きません。官邸の政治的要請を汲み取りつつ、省内の部下たちを鼓舞し、野党やメディアの追及に耐えうる政策へと昇華させる「剛腕次官」こそが重宝されているのが現代の構図です。形を変えながらも、事務次官の実質的な存在感と凄みは一切失われていません。