プロ独占解説!鉛筆での木の描き方と立体感を出すデッサン技術
一本の木を画面内に描くとき、単なる背景の記号に終わらせないためには遠近法の論理的な応用が不可欠だ。木の構造は、主幹から大枝、小枝、そして葉へとフラクタル状に分岐している。この規則性を画面上で表現する際、視点(アイレベル)の位置がすべてを左右する。
見上げる構図であれば、幹の根元を太く描き、上に向かうにつれて枝の重なりを細かく高密度に配することで、視線は自ずと空へと導かれる。さらに、空気遠近法を取り入れ、手前の枝葉はコントラストを高くはっきりと、奥に隠れる枝は灰色にぼかすことで、空気の層が目に見えるかのような臨場感が生まれる。幹の皮の亀裂や節の位置を曲面に沿って弧を描くように配置するテクニックも、球体としての幹を強調する上で極めて有効だ。