日本の報道の自由度はなぜ急落したか 記者クラブ制度の闇と真相
法的枠組みによる言論の委縮も深刻だ。2014年に施行された特定秘密保護法は、行政機関が「秘密」と指定した情報の範囲を極めて曖昧にしたまま、情報漏洩に対する罰則を大幅に強化した。これにより、公務員からの情報提供に頼る調査報道は壊滅的な打撃を受けた。取材源の秘匿というジャーナリズムの根幹が揺らいだのである。
国連の「表現の自由」に関する特別報告者であったデヴィッド・ケイ氏は、日本への公式調査を経て「メディアの独立性が深刻な危機に瀕している」と公式に警告を発した。同氏が指摘したのは、直接的な政府の介入以上に、不利益を恐れて自ら報道内容を控えめにする「忖度(そんたく)」の広がりである。特定秘密保護法の存在感は、取材現場の記者たちに目に見えない精神的重圧を与え続けている。