リニア長野「わがまま」説の真相!迂回ルート攻防と報道されぬ真実
リニア長野「わがまま」説の真相!迂回ルート攻防と報道されぬ真実に関する最新のニュースをまとめてご紹介します。最新情報を求める方は必見です。
なぜこの決定プロセスが「地方のわがまま」というネガティブな文脈で語られるようになったのか。そこには経営の権化と自治体の首長による、一歩も引かない信念のぶつかり合いがあった。
当時、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)の経営トップとして君臨していた葛西敬之氏は、民間企業としての採算性と時速500kmの性能を最大限に活かす直線ルートを主張。全額自己資金での建設を掲げる同社にとって、迂回によるコスト増と時間ロスは受け入れがたい選択肢だった。高速輸送の国家軸に妥協の余地はない、というのが同氏の固い信念だった。
対する長野県側のトップであった知事の村井仁氏率いる長野県庁は、ただ県内を通るだけの「通過点」にされることへの強い危機感を抱いていた。環境負荷や建設リスクを背負う地域住民への説明責任を果たすため、駅の設置とBルートの妥当性を強く主張し続けた。
JR側から見れば「民間事業に対する行政の理不尽な圧迫」に映り、長野県側から見れば「地域の将来を顧みない巨大企業の押し切り」と映った。双方の主張にはそれぞれの論理が存在していたものの、対立が表面化するにつれてメディアは前者の構図を強調。結果として「長野県側の身勝手な抵抗」というイメージがひとり歩きすることとなった。