サザン最大の怪作『イエローマン』封印の真相と2026年の再評価
長期間にわたり主要ベストアルバムから外され、ライブでの演奏も途絶えていたことから、インターネット上のコミュニティでは「メンバー公認の黒歴史なのでは」「公式から封印された楽曲」といった言説がしばしば語られてきました。
しかし、当時のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』等での本人の発言や関係者の証言を丹念に追うと、実態は「黒歴史としての排除」ではなく、「シングルとしてのバランス感覚に対する自虐的な愛着」であることが分かります。
桑田は後年、番組内で本作を振り返り「シングルで出すべき曲じゃなかった(笑)」「アルバムの中の1曲としてやるべき実験を、勢いでシングルにして世間をポカンとさせてしまった」とユーモアを交えて語っています。つまり、楽曲のクオリティを否定しているのではなく、ポップスマーケットにおける「シングルの役割」とのギャップを客観的に認識した結果としての自虐トークが、ネット上で「完全封印」という文脈に誇張されて伝播したというのが真相です。
実際のライブ演奏歴としては、リリース直後に行われた1999年のドームツアー『サザンオールスターズ 1999 SPRING TOUR「Se O no Lu-na(セオーノ・ルーナ)〜春の夢〜」』や同年のシークレットライブで披露されており、ステージ上での圧倒的なグルーヴ感と爆発力は、現場にいたファンから極めて高い評価を得ていました。