声優・伊瀬茉莉也の代表作キャラ総覧!キルアから最新役までの軌跡
今でこそ「キルア役といえば伊瀬茉莉也」という評価が定着していますが、2011年のリメイク版発表当初路線の風当たりは、決して平坦なものではありませんでした。
旧アニメ版(1999年)でキルアを演じた三橋加奈子の名演は、当時のファンコミュニティにおいて神格化されていた事実があります。キャスト一新が発表された際、ネット掲示板やSNSでは「前作のイメージを壊さないでほしい」「新キャストにあの独特のクールさと影が出せるのか」といった厳しい懐疑論が先行しました。
当時の特番インタビューや公式ムックで本人が明かしたところによると、伊瀬自身も『HUNTER×HUNTER』の熱烈な読者であり、キルア役が決まった歓喜の直後、全身を縛り付けるような重圧と恐怖に襲われたと吐露しています。「前作を真似るのではなく、原作の冨樫義博先生が描いた線の奥にある感情をゼロから掴み取るしかない」――現場でのリハーサルを重ねる中で、彼女は自らの身体感覚をキルアと同化させていきました。
潮目が劇的に変わったのは、放送開始から間もない「ハンター試験編」終盤、そして物語が核心へ進む「ヨークシン編」でした。暗殺者の顔を取り戻した瞬間の冷え切ったトーン、ゴンの前で年相応に笑う柔らかな語り口。さらに「キメラアント編」で自らの頭に埋め込まれていた針を抜き去り、ボロボロになりながら仲間を想って叫ぶ名シーンに至っては、批判的だった古参ファンをも圧倒。「伊瀬キルアこそが原作の魂を再現している」という絶賛の声へと完全に塗り替えられました。