他人叩きで快楽を得る脳の罠!「正義中毒」の正体と抜け出す処方箋
脳科学者の中野信子氏が著書等で広く提唱し、メディアでも大きな議論を呼んだ中野信子 正義中毒の概念は、私たちがなぜ他人の過失を執拗に責め立ててしまうのかを科学的に説明している。その根幹にあるのが、正義中毒 脳科学の視点から解明された報酬系のバグである。
人間が「許せない悪」を認定し、それに対して制裁を加えている瞬間、脳の線条体と呼ばれる部位が活性化し、神経伝達物質であるドーパミンが大量に分泌される。ドーパミンは本来、目標達成や快感を得た際に出る物質だが、他者を糾弾して「正義を執行した」と感じた瞬間にも強烈に放出される。つまり、脳にとって他人叩きは「手軽に得られる極上の快楽」に化けてしまうのだ。
このドーパミン 攻撃性のサイクルは、薬物やギャンブルへの依存と全く同じ神経回路を辿る。制裁を下すたびに一時的な高揚感を覚えるが、やがて脳は刺激に慣れて耐性を形成する。結果として、より強い刺激を求めて次のターゲットを探し、わずかなマナー違反や意見の相違に対しても激しい攻撃を仕掛けるようになる。これが、本人が気づかないうちに進行する正義中毒の恐るべき正体である。