タイヤのスリップサインとは?見分け方と交換時期・車検基準を徹底解説
タイヤのトレッド面をよく観察すると、縦方向に走る主溝の底に少し盛り上がったゴムの突起があることが確認できます。これが「スリップサイン」です。新品タイヤの溝の深さは普通乗用車用で約7.5mm〜8.0mm設計されていますが、走行に伴う摩耗によって表面のゴムが削れ、溝の深さが1.6mmに達した時点で溝底の突起とトレッド表面が完全に平らにつながる仕組みになっています。
日本の道路運送車両法の保安基準(第9条)において、自動車用タイヤは「タイヤの接地部全面において滑り止めの溝の深さが1.6mm以上(※軽貨物・トラック等の一部条件を除く乗用車基準)を有すること」と厳格に義務付けられています。つまり、スリップサインは「タイヤが安全に使用できる物理的・法的な最終デッドライン」をドライバーに視覚的・直感的に伝えるために内蔵された警告装置です。
一般的にタイヤ1本あたり全周に4〜9箇所ほど配置されており、タイヤのサイズや銘柄によって配置数は異なります。走行中にこのサインが1箇所でも路面と同一平面上に現れたタイヤは、すでに法令基準を割り込んだ危険物とみなされます。