ウマ並みなのねの元ネタと歌詞の真相|Men's5の現在と再燃の理由
「ウマ並み」という言葉は、日本語の俗語として「馬のように並外れて体が大きく頑丈であること」、転じて「性的なバイタリティやサイズが桁違いであること」を暗喩します。MEN'S 5の楽曲における「ウマ並みなのね」という歌詞は、まさにこのダブルミーニング(二重の意味)を絶妙に突いたものでした。
主人公である白毛の小柄な競走馬・ミドリマキバオーが、サラブレッドたちに混ざって奮闘する姿を歌い上げる一方で、歌詞の随所に大人向けの艶笑劇(スラプスティック・エロティシズム)が散りばめられています。なぜこれが1990年代半ばの夕方アニメ枠で放送可能だったのでしょうか。当時のメディア環境と制作背景には、以下の要因が存在していました。
第一に、表面上のコンテクストが「競馬と競走馬の脚力」という健全なストーリーに完全に擬態していた点です。子どもたちは「マキバオーが馬のように速く走る」と無邪気に受け止め、大人たちは裏の含意に苦笑いするという、多重構造のリスニング体験が成立していました。
第二に、当時の民放テレビ局における自主規制コードの柔軟さです。1990年代は『クレヨンしんちゃん』などでもお下劣ギャグが家族団らんのコンテンツとして親しまれており、「直接的な下品さ」を避けつつ言葉遊びで楽しませる表現に対して寛容な空気が残っていました。この時代の許容度とバンド側の作詞センスの綱渡りが、奇跡的なオンエアを実現させたのです。