『うる星やつら』レイの狂気と愛!声優比較から解き明かす鬼族の謎
レイを語る上で避けて通れないのが、感情が昂ぶった際に起こる「牛トラ」への変身能力だ。普段の彫刻のような美貌は影を潜め、巨大で恐ろしい姿へと変貌を遂げる。
この設定の背景には、日本の伝統的な鬼のイメージが深く関わっている。陰陽道における「鬼門」は丑寅(うしとら)の方角を指し、鬼が牛の角を生やしトラの皮のふんどしを締めているのはそのためだ。作者の高橋留美子は、この古典的な怪異の伝承を、見事なギャップ萌えとコメディの仕掛けへと昇華させた。美男子が突如として巨大な怪物化するという落差は、当時の読者に大きな衝撃を与え、現代の創作物における変身ギミックの原型の一つともなっている。