「外面の切り替え」で心が擦り減る?自分を守る最新の心理学テクニック
人間の多面性について考える上で、先人たちが遺した古典的な心理学の知見は今なお眩い光を放っている。スイスの心理学者カール・ユングは、人が社会生活を営む上で装着する社会的役割をペルソナ(外面)と名付けた。ユングの洞察によれば、ペルソナ(外面)は過酷な外界の刺激から個人の柔らかい心を護るための「防具」であり、これなしに社会の荒波に飛び込むのは無防備すぎるという。
一方で、オーストリア出身のアルフレッド・アドラーは、対人関係の課題という視点から切り替えをとらえた。アドラー心理学では、他者からの評価に振り回される立場を警戒しつつも、目の前の課題を解決するために主体的に役割を選択する姿勢を重視する。二人の巨頭に共通しているのは、社会的な仮面をかぶること自体を悪とするのではなく、その仮面に自我の主導権を奪われない自覚の重要性だ。