2026年、なぜ東京の男たちは「巻きすぎない」のか?空前のヘアトレンド「シャドウ パーマ」が変えた街の風景と世代の美意識
原宿の路地裏にある人気サロン。鏡の前で仕上がりを確かめる男性の表情には、安堵の色が浮かんでいた。「パーマをかけると、どうしても『頑張ってセットしました』感が出てしまうのが悩みだったんです。でもこれなら、まるで元々クセ毛が良い感じだったみたいに見える」。そう語る彼がオーダーしたのは、韓国・ソウルの若手スタイリストたちの間で芽生え、今やアジア全域に波及したスタイルだ。
かつてのトレンドは、視線を奪うエッジの効いたウェーブだった。強烈な巻きは、ストリートカルチャーの象徴として一世を風靡した。しかし、時代は変わった。SNSで「完璧すぎる自分」を演出し続けることに疲れた若者たちが求めたのは、力みの抜けた自然体。過度な主張を削ぎ落とし、髪の隙間に落ちる「影」そのものをデザインする発想は、瞬く間に東京の街へと浸透していった。