銀座スイス本店の全貌|元祖カツカレーの真実と2026年最新利用ガイド
昭和23年(1948年)、戦後の混乱がまだ色濃く残る東京・銀座。後楽園球場での試合を控えていた読売ジャイアンツの看板打者・千葉茂氏は、試合前の腹ごしらえのために銀座スイスへ足繁く通っていました。当時、過酷な連戦を戦い抜くためのスタミナ源を求めていた千葉氏が、厨房に向かって放った一言が日本の食文化を塗り替えることになります。
「おい、カレーライスにカツレツを乗っけて持ってきてくれ!」
当時、洋食の最高峰であったカツレツと、大衆的人気を誇りつつあったカレーライスを一皿に合わせるという発想は、まさに前代未聞の暴挙とも受け取られかねないリクエストでした。しかし、帝国ホテルで腕を磨いた銀座スイスの創業者・岡田総吉氏は、客の要望を拒むことなく、確かな技術でこの即興料理を完成させました。これが、今日日本全国で親しまれている「元祖カツカレー」の歴史的瞬間です。
千葉氏自身も後年の回顧録や特番インタビューの中で、「あの濃厚なフォンドボーとサクサクのカツが胃袋に落ちた瞬間、身体の芯から力が湧いてくるのを感じた」と証言しています。単なる思いつきのジャンクフードではなく、宮廷料理の系譜を引く本格フォンドボーと、厳選された豚肉の旨味が融合したからこそ、一過性の流行に終わらず70年以上の歳月を超えて愛される国民食へと昇華しました。