伝説のロックバンド、クリスタルキングの裏側と奇跡のハイトーン

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田中昌之の代名詞であるハイトーンボイスは、単なる天性の才能だけではなく、独自の厳しい発声と過酷なライブ活動によって磨き上げられたものだった。3オクターブを超える音域を地声に近いパワフルな声量で歌い上げるスタイルは、当時の音楽関係者を驚愕させた。彼が高音を出す際に見せる喉の開き方や胸郭の使い方には、クラシックの発声法にも通じる強靭な筋力が必要不可欠だったという。

しかし、その人間離れしたハイトーンは諸刃の剣でもあった。1980年代半ば、草野球の最中に打球が喉を直撃するという凄惨なアクシデントに見舞われる。この事故によって声帯を痛めた田中は、かつてのような超高音が出せなくなるという歌手として絶望的な状況に直面した。それでも彼は絶望に屈することなく、低音域やミドルレンジを活かした新たな歌唱スタイルを模索し、ソロアーティストとして泥臭くステージに立ち続ける道を選んだのだった。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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